こんにちは歯科衛生士の樋口です^^
今日は小さい子供の野菜嫌いと歯の関係についてお話ししたいと思います。
子供にとって野菜は食べにくい食べ物です。
それは野菜の性質に、子供の好きな要素が少ないからです。
幼児期の嗜好は『生得的嗜好』の要素が強く、甘みやうまみ、口当たりのなめらかな物を好みます。
野菜は甘みがほとんどなく、少し苦い食べ物です。
加えて肉や魚とは違ってうまみも少なく、繊維が多く硬いので口の中でモソモソする事が多いのです。
特に、一番奥の第二乳臼歯という歯が生えていない2〜3歳児は、レタスやほうれん草など、ぺらぺらと薄いのでうまく噛み切れず食べられない場合も多いのです。
このようにうまく食べられない事を、嫌いなのだと親が思い込み、食卓に出さなかったりすると、味覚が形成される幼児期に食べる経験が積まれず本当に嫌いになってしまう可能性もあります。
そうではなく、ただうまく食べられないだけなのです。
野菜料理の場合は、少し柔らかめに茹でたり煮たりして野菜の甘みを引き出して、調味料で甘みを加えた味付けにする工夫が必要です。
また、生野菜サラダは食べにくいので、子供の嫌いな酸味をなるべく減らし、食べやすく切ったり茹で軟らかくします。
また、ごま和えにしても食べやすくなります。
特に、硬い根菜などの野菜は、よく噛むことによって歯垢を歯から引き剥がすことができ、さらに噛み砕くことにより唾液の分泌も多くなりますので、口腔内の自浄作用が高まります。
子供が野菜が好きになって健康に育つためには、「ちょっとした工夫」と「一手間」が大切です。