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2016.04.08

「歯磨き」は「研磨」ではない

こんにちは、歯科医師の南です。

 

患者さんにブラッシングの指導をすると、決まってゴシゴシ音が遠くにいても聞こえるぐらいの力で「歯をこすっている」人がほとんどです。

 

確かには磨きをしているのでしょうが、それでは大事なエナメル質を傷つけるだけで実際は肝心な歯垢を除去しきれていません。

 

 

毛先の硬い歯ブラシ(「かため」と表示のあるもの)で、毎日強く磨きすぎると徐々に歯ぐきが後退し、歯ぐきの中の歯根が出てきてしまいます。

歯根はエナメル質で覆われている歯(外に出ている部分)とは違い、柔らかなセメント質でできているのですり減りやすいのです。

 

水や冷たい食品を摂るとしみる知覚過敏を引き起こしたり、エナメル質に比べて虫歯になりやすいので、歯根が出てきてしまったら適切な処置が必要になります。

 

 

ブラッシングで歯や歯ぐき、クラウンやブリッジを傷つけないためには、毛先のあまり硬くないブラシで力を入れすぎずに磨くのが鉄則です。

「ゴシゴシ磨かないと磨いた気がしない」という人もいますが、だからと言って「きちんと磨けている」とは限らないのです。

 

再度、正しいブラッシングを確認することからはじめましょう!

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