こんにちは♪
歯科衛生士の加原です。
先日、こんなニュースが取り上げられていました。
『出産回数が増えると将来、歯を失いやすくなる――。』
『東京医科歯科大学の植野正之准教授らのグループは16日、こんな疫学調査の結果を
発表した。妊娠や出産の過程で虫歯になりやすくなるうえ、歯科治療を受ける機会が
減るのが原因と考えられる』
『妊娠・出産ではホルモンや口の中の細菌のバランスの変化で免疫力が低下し、
虫歯や歯茎などの歯周組織が壊れやすくなる。
このため「妊娠が繰り返されると歯を失うリスクが上がる」(植野准教授)。』
確かに子育ての落ち着いた女性で、
ボロボロになってしまったという患者様をおみかけする事は多々あります。
むかしから「一子を生むと、一歯を失う」と言われ、
「一人子供を産むと一本の歯を失う」ということを意味しており、
出産を経験すると女性の歯は悪くなるという言い伝えがあります。
でもそんなことが起こっては大変です・・・
五つ子のお母さんは一度に5本の歯を失ってしまうことになりますよね。
しかし、妊娠して出産し、育児に手をとられている時間は相当のものです。
つわりで歯ブラシがおっくうになってしまったり、
出産後も授乳の為に寝られない、子供から目が離せないなど
ようやく落ち着いたころには妊娠してから数年経過していた・・・
という方も少なくないのではないでしょうか。
妊娠すると内分泌系の変化で月経がとまり、
胎盤や妊娠黄体からエストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)の
分泌が増加していきます。
エストロゲンの過剰分泌は細胞の増殖に関与し、
プロゲステロンの過剰分泌は血管の透過性を亢進することとなります。
その結果として、歯肉の腫れなども起こってくるのです。
ですから、妊娠・出産そして育児という女性にとっての生活は、
実は、歯や口の病気の発生や進行を気付かぬ間に許してしまう時期で
あるかもしれません。
したがって、妊娠可能な女性においては、日頃から歯科検診を受け、
問題があればすぐに解決しておく必要性があるのです。
皆様、早めの検診、定期的な検診を心がけましょう。
オリオン歯科一同お待ちしております。