こんにちは、歯科医師の南です。
今日は、歯を汚さないだけではなく、口内全体を健康に保つために大事な食生活についてお話ししたいと思います。
◎歯を強化するために「カルシウム」「ビタミンD」
歯や歯を支える骨を丈夫にするには、カルシウムが欠かせません。
しかし、カルシウムは体内に吸収されにくいため、これを手助けするのがビタミンDです。
ビタミンDは日光を浴びることで体内に合成されますが、食事からも摂ることができます。
カルシウムとビタミンDを同時に摂れる食品として手ごろなのが、丸ごと食べられる魚類。
いわしの丸干しやしらす干しです。
◎歯ぐきを鍛えるために「タンパク質」「ビタミンC」「鉄、亜鉛」
歯周病にならないためにはしっかりとした歯ぐきを作ることが大切になります。
血色の良い健康的な歯ぐきを作るのに欠かせないのが良好なタンパク質。
さらに歯ぐきの健康を保つためにはコラーゲン繊維の再生を促進して歯肉炎を予防するビタミンCや、酸素を運ぶ赤血球の材料となる鉄、皮膚の再生に必須の亜鉛などのミネラル類もしっかりと摂る必要があります。
タンパク質が豊富な豚肉や牛肉は単独で食べるのではなく、ビタミンCを豊富に含む野菜類と一緒に食べる方が歯の健康には良いですね。
◎唾液の分泌を高めるには「酸味のある食品」も有効
すっぱいものを食べると唾液が促進されるのは皆さんご存知でしょう。
梅干しやレモンなど、酸味のきいた一品をプラスすることで唾液の量が増加します。
また、酢を使った料理は唾液の分泌を高めるだけでなく、殺菌作用もあり、さらにビタミンCを安定吸収する効果があることもわかっています。