コラム

2013.10.03

根の治療

こんにちは。歯科医師の南です。

10月にも入り、ずいぶん涼しい日も続いていますが、みなさんいかがおすごしですか?

 

 

今日は、根の治療についてお話ししたいと思います。

 

虫歯の治療をしている時に、「根の方まで虫歯が進行しているので、根の治療をはじめていきますね。」という言葉を聞かれる方も少なくないと思います。

では、どういうことなのでしょうか?

 

 

虫歯が深くまで進んでしまうと、神経と呼ばれる歯の根の中にある血管神経の複合組織(歯髄)が激しく炎症を起こします。

 

歯髄は歯の末端組織(エナメル質や象牙質)に栄養を送り込む大事な組織なのですが、炎症を繰り返すたびにだんだんと弱くなり、ついには死に絶え、その役割を果たせなくなってしまうのです。

 

 

その場合、まず虫歯でだめになってしまったエナメル質、象牙質とともに歯の根管内にある歯髄を取り除きます。

 

そのあと、歯の根の部分(炎症がおきていた部分)を丁寧なお掃除と消毒を繰り返します。

 

○ここが非常に大事な行程で、痛みはこの時点ではなくなりますが、ここで中断するとバイ菌がすみつき、治療前よりも悪くなってしまいます。その上、根の中は直接見る事ができず、形も人それぞれなので細菌を取り除く事は非常に難しいので、できるだけしっかりと根気づよく通っていただく事が大切になってきます。

 

 

根の管がきれいになりましたら、菅の中にできるだけ隙間をつくらないように、タイトにつめものを入れていきます。根の中の清掃が終わりましたら、早めにこの処置を受ける事が大切です。

 

このしっかりとつめものを充填した後は、土台を含めたうわものが必要になります。うわものは虫歯で崩れてしまったアタマの部分を回復させる役割があります。

 

そこまで受けて、はじめて「治療が終わった」ということになります。途中で治療が中断になると、他の歯が動いたりなどのトラブルが生じやすくなるので、いったん治療を受け始めたら、必ず最後まで治療を受けるようにしましょう。

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