こんにちは。歯科医師の南です。
1500mlとは「1日の唾液の分泌量」です。
唾液は、人の尿量とほぼ同じで1日に1200ml~1500ml分泌されています。
アミラーゼという消化酵素が大量に含まれていて、消化の第一歩がはじまります。
口腔は鼻腔とも交通していて、水分や酸素、食物の通り道であり、生命の源となるエネルギーの入り口です。
同時に病原菌や異物の侵入門戸でもありますが、唾液はIgAといわれる分泌型の抗体、リゾチーム、ラクトフェリンなどの抗菌作用の強い酵素が含まれ、バリアーとしての働きの他に、Buffer(緩衝液)としての作用でpHのバランスをとっているなど、たいへん重要な役割を担っています。
血液に比べると外部からの影響を受けやすい唾液は、分泌直後は微アルカリ性ですが口腔内ではほぼ中性です。
カルシウムの飽和溶液に近いため、初期齲蝕の再石灰化作用がありますが、間食や清涼飲料水などの摂取が多く酸性に傾く食習慣があると、その効力は発揮されません。
皆さんも、食事の仕方、飲み物の飲み方に留意しましょう!