コラム

2014.11.14

メインテナンスの重要性

こんにちは。歯科医師の南です。

 

日本でも、むし歯の予防効果の高いフッ素がほとんどの歯磨剤に配合されるようになって十数年。

近頃は、「むし歯が痛い」と穴を開けて来院するお子さんがずいぶん減りました。

 

いっぽう、歯科医院で治療を受けているのは、もっぱら大人です。

過去の治療のやりかえの為に治療を受けている方が多いのです。

 

こうした治療の連鎖は歯のデススパイラルと呼ばれ、その発端は小さな詰め物です。

予防よりも「削って詰める治療」が優先されていたかつての歯科への反省に立っている現代の歯科にとって、詰めなければならなくなる前に歯科医院においでいただき、予防歯科の成果を使って患者さんの歯を守ることは、目下の最重要課題になっています。

 

 

むし歯には、穴があく前の「初期むし歯」と呼ばれる段階があります。

予防歯科では、プラークをきれいにとってエアーをかけ、穴があくだいぶ前に白濁した初期むし歯を見つけます。

 

原因がわかればそれを改善してリスクを下げ、むし歯の進行を止めて穴が開かないようにコントロールしていきます。

 

「うちはむし歯の多い家系だから」とあきらめることはありません。

予防に熱心な歯科医院に定期的に受診して、穴が開かないうちにむし歯を発見し、予防をして進行を止めれば、削って詰めなければならない程の大きなむし歯を減らすことができます。

むし歯の多いご家族こそ、メインテナンスはおすすめです。

 

削って治療をしてある歯が多い方なら。あらたな詰め物が増えないように予防し、治療してある歯の傷みを早期に発見して、小さな補修をしながらいまの治療を長持ちさせていきましょう。

 

また、お子さんの場合は、遅くとも永久歯が生えはじめた頃から定期的に歯科医院につれてきて頂けると、詰め物の増加を防ぐことができ、親御さんからお子さんへ、歯で悩まない人生をプレゼントすることができます。

 

削る治療を減らしたいのであれば、是非メインテナンスを!

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