コラム

2015.05.18

歯石を取った後に起こるお口の中の変化

こんにちは、歯科衛生士の樋口です^^

 

今日は、歯石取りをした後に起こるお口の中の変化についてお話しします。

 

歯科医院で歯石取りをされたことがある方はご存知かと思いますが、私達は歯石取りをする際に、超音波スケーラーという、尖端から超音波とお水を出して歯石を砕く機械を使っています。

 

キーンという嫌な音と振動が患者様にはあまり好まれないのですが。。。^^;

 

患者様からすると痛い事をされるのではないかと不安になってしまうかもしれませんね。

 

そして歯石を取ったあとはお口の中には何らかの変化が起こります。

 

 

*歯がぐらつく*

ぐらついたのは進行していた歯周病が原因であって、歯石を取ったからではありません。

 

重度の歯周病になると大量の歯石が付着して、歯が歯石に支えられているような状態になっていることがあります。

 

このような場合、本来であれば骨が溶けてしまい歯が自立するのも難しい場合でも、石のような歯石が歯どうしを連結する役割となっているのです。

 

こんなときはちょっと意外な感じがしますが、歯石を取ると歯がぐらつくことになります。
しかしたとえぐらついて抜歯になる結果になっても、これは歯石を取る前にすでに抜歯になるほどの歯周病が進行していたためで、歯石除去が原因で歯周病が悪化したということではありません。

 

その後、必要に応じて抜歯をするか、ぐらつく歯と歯を固定する治療が行なわれます。

 

 

*歯がしみる*

 

歯がしみる原因になる場所は、白いエナメル質部分ではなく、少し黄色い象牙質部分(しみる部分)の露出などが原因です。

 

 

歯石除去で表面の歯石が取り除かれると、歯石で覆われていた象牙質が露出した状態になり、一時的にしみるようになることがあります。

 

多くの場合は、しばらくすると落ち着いてきます。

 

たとえ一時的に歯がしみても、歯石を除去することで歯ぐきが健康に戻るため、長い目で見れば、たくさんのメリットがあります。

 

 

*口臭が減る*

 

歯ぐきが炎症を起こしている状態の時は、多かれ少なかれ口臭が発生します。

 

炎症の原因となっているのは、歯垢や食べカスなどの腐敗物、歯石表面の細菌の働きで出ている歯周ポケット内部からの出血や膿などです。

 

そこから硫化水素やアンモニア、アセトンなどの強い臭いが発生します。
歯石を取るときには、歯の周囲のプラークや歯と歯の間に残っている食べカスなどもきれいに取り除かれます。

 

さらに炎症が無くなれば、歯周病の嫌な口臭も押さえることができます。

 

 

*歯磨きで出血しなくなる*

 

 

歯石があるために炎症を起こしている歯ぐきは、ブラッシングなどの弱い刺激でも出血と痛みが起こります。

 

歯石を取る時に出血しやすいと感じるのもこのためです。

 

歯石が取れて炎症が無くなると、それまで出血しやすかった歯ぐきもブラッシング程度の刺激では出血しなくなります。

 

ですので、歯ぐきが腫れる前にクリーニングでいらして頂けると痛みが少なく歯石取りができます。

 

痛みが出る前に早めの受診をお待ちしております♪

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