コラム

2015.01.20

親知らずについて

こんにちは、歯科医師の南です。

 

 

親知らず(智歯)は20歳を過ぎて顎の骨の発育が終わった時に萌出してきます。

 

特に下顎の智歯は萌出場所が狭く、この場所の骨や歯肉も厚いので正常な萌出が妨げられ、手前に傾いたり、水平になったりする事があります。

その結果、半埋伏や完全埋伏の状態になります。

すると、手前の第二大臼歯との間にすき間ができ、たべかすなどが溜まり不潔となり、細菌感染を起こします。

そして、炎症を起こし、腫れたり、痛みが出ます。

 

この状態を『智歯周囲炎』と言います。

 

症状が軽いうちは、腫れや痛み、口が開きにくくなるなどですが、悪化すると顎骨炎や扁桃周囲炎を引き起こす事もあります。

 

智歯周囲炎が起こってしまったら、智歯周囲の洗浄消毒と抗生物質や鎮静剤を投与します。

その後、症状が落ち着いたら抜歯をするのが良いでしょう。

 

予防としては、症状が出そうな智歯はあらかじめ抜いてしまうのがもっとも効果的ですが、抜くのが嫌なら、日頃から口腔内を清潔に保つ事が大切です。

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