コラム

2014.03.28

金属アレルギー

こんにちは♪♪

 

オリオン歯科汐留 受付の南雲です。

当院には金属アレルギーで来院される方も多くいらっしゃいます。なぜ歯科で?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、お口の中に銀歯として金属が入ってらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

 

日常、私達は気がつかないうちに多くの金属に触れています。例えばネックレスやピアスに代表される装飾品、鍋などの家庭用品、さらにはスポーツ用品や楽器類、また誰が見ても金属には見えないような化粧品、消毒薬、予防接種薬、皮革、土壌にも金属は存在しています。そして、医療の中でも歯科治療は金属をなくしては行えないものです。

 

さて、問題の金属アレルギーですが金属はそれ自体がアレルギーの原因(抗原)になることはありません。金属が唾液や皮膚など液状成分に触れる事によりイオン化すると、表皮や粘膜の蛋白質と結合して、本来生体には存在しない異種蛋白が出来上がります。この異種蛋白に対する拒絶反応として数日後に遅延型のアレルギーが起こるのです。

 

その病態は接触局部で起こるアレルギー性接触皮膚炎(かぶれ)、接触しなくても発症する全身性接触皮膚炎があります。歯科に関連したアレルギー性接触性疾患の症状としては、頬、下、口唇、歯肉、軟口蓋(上顎の奥の柔らかい部分)の粘膜に白い斑点や白色のレース状病変が現れる扁平苔癬、炎症症状を示す舌炎、歯肉炎、口唇炎、さらには舌が地図のようにひび割れる『地図状舌』と呼ばれる病気が見られます。

具体的な症状としては、粘膜がヒリヒリする感じをもったり赤くなったり腫れたり、紅斑や小水泡ができたり、粘膜の一部が剥離するびらんを生じたり、その他にも味覚異常、鈍麻、灼熱感、疼痛などが起こります。口唇の場合には乾燥、亀裂、落屑(表面粘膜がはがれたるすること)なども起こします。

 

治療としては、原因となる金属との接触をたつことにつきます。装着されてしまった口腔内の修復物は原因金属を確かめ、それが含有されている場合には撤去し、アレルギーを起こさない材料に置換する必要があります。

装飾品は皮膚との直接接触を避けるようにします。職業性の場合にはその配置転換や転職もやむを得ないこともあります。

局所の症状には対症療法ができますが、消炎したあとも再接触する度に再発する危険性があるので、管理が重要です。また、疾患とその原因が一つとは限らず、正確な検査と診断に基づく合理的な治療が必要でしょう。

 

手や足、口腔内に原因不明のかぶれが起こる方、まずは原因物質が何なのかを調べる事から始めましょう。当院では金属アレルギーの検査も行っております。まずはご相談からでもかまいませんので、気になる方はぜひ一度ご来院ください。

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